タイトルがちょっとハードボイルド過ぎでしょうか。 マニアックな丹沢マイスターな諸先輩方の間では有名らしい「銀河」ですが、ボクのブログは、ありがたいことこの上ないですが、特に山に興味無い方々が見てくれているブログですので、はしょらず記事を書いてみますね。 丹沢には戦時中に墜落した戦闘機や爆撃機が何機かあるらしい。 日米機問わず。 今回の銀河は、第三〇二海軍航空隊、通称厚木航空隊の海軍中尉(当時は少佐か?)、篠崎盛一郎さん操縦機だと判明している。 銀河は爆撃機として開発されていますが、夜型戦闘機としての側面を持ち、おそらくはその夜型戦闘機として最後に散ったらしい?です。 B-29の迎撃で。 しかも、戦時中の墜落は恐らく昭和20年8月、場所が場所なのでそれから人目に付くことはなく、地元猟師によって昭和56年8月に発見されるまで、なんと36年も放置されていたのだ。 発見後、一応の大捜索はされたものの、その残骸達が眠っているのです。 篠崎盛一郎さん、1914年生まれでして、まさかの生誕100年に現地へ赴くことになりました。 ちなみに31歳という若さでの永眠であります。 言葉がない。。。です。 ボクは特に戦闘機マニアではありませんので、知ってるのは疾風(これは子供のころからトキメイタ機でしたが)や紫電改止まりでして、銀河は知りませんでした。 が、山好きが高じて知りえた銀河、今や特別な機と自分の中でなりました。 そして何より、墜落地が人を寄せ付けない、歩くこともままならない危険な地、というのがまた、丹沢マニアの心を刺激しているのは間違いないようです。 自分も行ってみたい、というのは極自然な成り行きでして、かと言って簡単に行ける場所ではないらしいとの前情報故に、当然の単独行&絶対に晴天時が条件かと思われます。 ネットで検索すると、先人達の記事がいくつも出てきますが、あんまり下調べしちゃうとつまんないので適当に当たり付けて行って来ました。 これが後で苦労に繋がっちゃうんですが、トウシロウなボクらしい出撃となりました。 まずは足取り 魚止橋8:46---雷平9:49---白馬尾根取付10:04---1350m付近トラバース入口10:55---中ノ沢乗越沢下ロープ12:04---12:12「銀河」捜索・中ノ沢乗越沢上ロープ確認・中ノ沢乗越沢下降開始13:00---早戸川出合14:13---雷平14:31---魚止橋15:26 では突撃~! ちょいちょいやらかしますが、この日も寝坊してもーた。 陽の短いこの時期、車には16時までには戻りたい。 エリア的には最早(だいぶ歩いてるので)特に迷いようがないエリアですが、未踏部で相当危険そうなので慎重に行くべきだ。 なのに、起きたのは5時過ぎ。 やばいよね~。 もう魚止橋で着替えればいいや、と思い山の服もザックに放り込んで、起きたままジーパンとタンカース羽織ってメガネのまま出発。 ちょっとでも時間稼ごう、とずるして林道も車で入っちゃおうと思ったら、 あらら、簡易ゲートが新設されとるでねーか。 悪いことはいけません。 仕方なく魚止橋に戻り着替え。 着替え。 オーマイスパゲティ! インナーが無い・・・参りやした。 まさかのコットンTシャツ山行が決定です。 汗かきなのでとて~も心配だっちゃ! 雷平まではいつもの通い慣れたところですんでスタスタと。 しかし建ってるのが不思議なほどになってきてしまった造林小屋。 最初の渡渉だけは脱ぎ。 白馬尾根取付まで3か所渡るのだが、脱ぐのはここだけでなんとかやり過ごし。 自分も1個参加のケルン。 コットンTシャツでなるべく汗で濡らしたくないので暖かくなったらすぐ上脱いでTシャツ。 まさかのこんなふざけたTシャツで来てしまったが仕方ない。 ここまでなんの問題も無く白馬尾根へ。一直線の登山道。 檜の植林だらけで非常につまらん。 ここはよくバリエーションルートで紹介されますが、紛れも無く登山道。どうってことない道標の無い登山道。 ここをバリエーションルートにしてしまうと舐め腐ったヤカラが遭難する羽目になるぞー。 バリエーションいうのはこんな簡単なところじゃあ~りません。 なのは置いといて、今回は標高に気を付けないといけない。 と言うのは、1300~1350メートル辺りで長いトラバース(横移動 基本的に危ない)に入るのだけれど、かと言ってそこに道は無いので、自分で目を凝らして行かなければならないからだ。 で実際、ま、こんなとこ行くんだわさ。 写真だとピンと来ないかもですが、かなりの危険地帯であります。 危なすぎて写真はこれ以上控えることにしたくらい。 で、下調べ不足に繋がるのは、見当違いのところで結構な時間を掛けて捜索してしまったこと。 これは別ページで表示されるGPSログ見ていただければ判りますが、この辺りで結構滅入ってます。 探しても全然無いし、危ないしで。 だけどこうして確認して行かないと見逃してしまうし、見逃したら悔やんでも悔やみきれないし。 慎重に。 格好付けず(?)にちゃんと調べてくるべきかなぁ? でもそれじゃ、つまらないし。 ね。 転進し、より広い沢の源頭へ。 そこでトラロープ発見! ココだ!!! 探しまくる。 どうしても見付けたかった、9気筒星形エンジン(なんだそりゃ!?) それが冒頭のこの写真。 誉エンジン!!!!!! 全く見付からず、途方に暮れ始めた時、足元にそれはありました。 思わず声が出た。 興奮しかけたが、ここは墜落現場。 3人乗りの飛行機が墜ちたここは紛れも無く3人が命を絶った場所。 何か場違いな気がしてきた。 向かってるときは、アンパン(しか持ってなかった)でも供えてこようと思ってたが、やっぱ辞めた。 次はちゃんとお花持って来よう。 完璧に、拍子抜けするほどの安全なルート(中ノ沢乗越から下降するとロープがある!)も確認出来たし。 このような背景はウチのMMCメンバーも好きだろうから安全ルートでメンバーで出向いてもいいだろう。 写真も これの2枚だけ撮らせていただいた。 これなんて、ドカティ好きならビンビンな、巨大べベルギア。 車が先か、飛行機が先か。 飛行機の技術を落とし込んだのもまた、車やバイクですね。 走る前に飛びたかったんだな。 脱線した。 何があっても13時までに捜索は終え下山することに決めていた(下山に3時間掛かっても車に16時に着くように)ので13時きっかり、帰路に着く。 もうちょっとあっさり行ってたら、この現場から更にトラバース伸ばしてラッキョと歩いた市原新道まで行くつもりだった。 実際、この時間からでも構わなかったんだが、この中ノ沢左俣の沢、下降してみようという気になった。 だってね、今年みっちり沢の勉強して、沢の下降もきっちりやってるんでね、少々の難路は対処出来ないと。 で下りました。 これが中ノ沢乗越沢の下側のロープ。 斜度がキツイのでお見事なお助けロープ。直角に折れてるのも納得でした。 下り中、振り返って。 沢に無縁な方はやめて下さいね。 そのまま中ノ沢乗越へ詰め上げるべきでしょう。 そこから蛭ヶ岳なり丹沢山なりで下るべきです。 涸れ沢の中ノ沢乗越沢も、スラブが現れ伏流からの水が。 鬼ヶ岩沢との出合、のはず。。。 中ノ沢本流だったかな? ま、ボクはこんなもんです。 エへへ。 唯一の滝。 完璧なヌメネメな沢です。 ステルスソールでは厳しいですが、このためにフエルトは持って来んわな。 中ノ沢右俣出合 やっと早戸川へ。 ここまでジャンプでの沢渡りは10回や20回じゃききません。 で無事魚止橋まで。 独り、車中で思いを馳せ、思ったのは、 銀河に寄り添い永遠の静かな眠りに付きそうだったのは、オレじゃねーか! こんな探検を終えた今、会える方には会うべきだと悟り、失礼極まりないのは承知の上で、丹沢近くに住む車時代非常にお世話になったMさんへ連絡。 だって丹沢帰りにいつでも遊びにおいで、と言っていただいてたので。 あっさり合流。 この話はまた近いうちに。 では篠崎さんとはどんな方だったのか、妄想に耽りながら、翌朝には目が覚める眠りに。 お休みなさい。 参考にさせていただきました。ありがとうございます。 MASAHIKOさんの記録 20130623 蛭ケ岳東斜面に眠る爆撃機「銀河」 ルート
by mocambo131
| 2014-11-19 03:13
| 山
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